【文体】文末のバリエーションを増やせ!です・ます調(敬体)orだ・である調(常体)

ライティング
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「同じ文末を3回以上続けないでくださいね」

とあるメディアで記事執筆をしていたときに指摘されて驚いたルールです。なんでも、同じ文末が3回以上連続すると単調で退屈な文章になってしまうからだとか。
「~です。~です。~です。」
「~ます。~ます。~ます。」
確かに、事実や意見をただ列挙しているだけの文章はつまらない感じです。書き手の顔が見えないというか、ともすれば冷淡で素っ気ない印象さえ受けるかもしれません。

です・ます調(敬体)の文章をリズム感よく書きあげるために知っておきたい、文末のバリエーションをご紹介します。

です・ます調(敬体)の文末バリエーション

です・ます調(敬体)の文章で同じ文末ばかりにしないために使えるバリエーションをまとめました。

基本形+ね+よ+よね
~です。~ですね。~ですよ。~ですよね。
~ます。~ますね。~ますよ。~ますよね。
~でした。~でしたね。~でしたよ。~でしたよね。
~ました。~ましたね。~ましたよ。~ましたよね。
~でしょう。~でしょうね。
~ましょう。~ましょうね。~ましょうよ。
~ください。~くださいね。
~かもしれません。~かもしれませんね。~かもしれませんよ。~かもしれませんよね。
~ではありません。~ではありませんね。~ではありませんよ。~ではありませんよね。

「~です」「~ます」以外の基本形を織り交ぜることで、文末に変化をつけられます。ただし、過去系「~でした」「~ました」や推測「~かもしれません」を使う場合には前後の文脈を確認しましょう。

さらに、「~ね」「~よ」「~よね」などをつけ加えるだけでも同じ文末の連続を回避できます。読み手に向かって語りかける印象になるので、ブログや紹介記事などにはおすすめです。
ただし、フランクすぎるため語りかける文体自体がそぐわないケースもあるかもしれません。特に、Webライターのみなさんは掲載メディアのルールや対象ターゲットなどを確認してくださいね。

乱用厳禁! 体言止め&倒置法

さらに、です・ます調の文章をもっとおもしろく読みやすくできるスパイスを2つご紹介します。1つは体言止め、もう1つは倒置法です。
注意していただきたいのは、これらのテクニックは乱用すべきではないということ。ほんの少しふりかけるだけで文章が美味しくなる魔法のスパイスだと覚えて置いてください。

体言止め「~、それは○○。」

体言止めとは、体言で文章を止めること。体言とは、名詞・代名詞・数詞など、活用しない語のことをいいます。つまり、名詞や代名詞で終わっていれば体言止めです。

体言止めには、その名詞を強調したり文章に余韻をもたせたりする効果があります。です・ます調(敬体)の合間にはさむと文章にメリハリがつきます。その文章の中で最も伝えたいこと、例えばおすすめしたい商品名や注目してほしい主題などに使うのがよいでしょう。

例文1

初孫に贈りたいクリスマスプレゼント第1位は、レゴブロックです。なかでも、対象年齢が1歳半からとなっているデュプロシリーズは、サイズが大きく誤飲の心配がないのでおすすめです。パーツを買い足して長く遊べるのもパパママに人気の理由です

「~です」が3連続するこの文章を、体言止めを使って修正するとこうなります。そのほかの文末バリエーションも使ってみました。

例文2

初孫に贈りたいクリスマスプレゼント第1位、それはレゴブロック!
なかでも、対象年齢が1歳半からとなっているデュプロシリーズは、サイズが大きく誤飲の心配がないのでおすすめです。パーツを買い足して長く遊べるのもパパママに人気の理由ですね

倒置法「~なのは、○○だから。」

倒置法とは、語句や文節をひっくり返す技法です。文章を構成する語や文節を通常の語順とはさかさまにすることで、後にくる語句を強調したり勢いを強めたりする効果があります。

特に、理由を説明する文章で使うと効果的です。
「○○だから、~です。」→「~なのは、○○だから。」
「○○なので、~します。」→「~するのは、○○だから。」

上で紹介した例文1・2には、商品をおすすめする理由に「誤飲の心配がない」ことを挙げていました。そこを倒置法で表現するとこうなります。

例文3

初孫に贈りたいクリスマスプレゼント第1位は、レゴブロックです。なかでも、対象年齢が1歳半からとなっているデュプロシリーズをおすすめしたいのは、サイズが大きく誤飲の心配がないから。パーツを買い足して長く遊べるのもパパママに人気の理由です

もうひとつ人気の理由に「長く遊べること」も挙げられています。倒置法で文章を終えると尻切れトンボになってしまうので、ここを倒置法で強調したい場合はシメの一文を追加したいですね。

例文4

初孫に贈りたいクリスマスプレゼント第1位、それはレゴブロック!
なかでも、対象年齢が1歳半からとなっているデュプロシリーズは、サイズが大きく誤飲の心配がないのでおすすめです。パパママに人気なのは、パーツを買い足して長く遊べるから。誕生日や次のクリスマスに追加パーツを買ってあげると、さらに喜ばれることでしょう。

敬体(です・ます調)と 常体(だ・である調)

です・ます調とは、読んで字のごとく「~です」「~ます」で文末が終わる文体のこと。敬語(丁寧語)を用いる文体のため、敬体ともいいます。逆に、「~だ」「~である」で文末が終わる文体のことを、だ・である調または常体といいます。

敬体と常体の特徴をまとめました。

です・ます調=敬体だ・である調=常体
文体敬語を用いる文体。
使いどころブログ、紹介記事、体験談、外部向けのビジネス文書、小説の地の文(一人称視点で語り掛ける作風の場合)新聞・ニュース、論文・レポート、内部向けのビジネス文書、箇条書きの中身、小説の地の文(例外あり)
特徴丁寧でやわらかい印象がある
主観的で共感しやすい
話し言葉に近い=語りかけるような文体なので読み手に受け入れられやすい
端的でかたい印象
断定的かつ客観的で説得力がある
事実や意見を述べたり専門的な内容を正確に伝えたりするのに向いている

どちらにもメリット・デメリットはありますが、どちらかが正解でどちらかが間違いというものではありません。「何を」伝えたいか、「誰に」読ませたいか、「どこに(どのメディアに)」書く文章かによって適切な文体を選べばよいのです。

文体を混在させるな!はウソ

文章術・文章力に関する本や記事は、多くが敬体と常体を混在させるな! と主張しています。確かにひとつの文章のなかで文体は統一すべきです。当ブログも、です・ます調で統一しています。

でもこれはあくまで基本であって、絶対に文体を混在させてはいけないわけではありません。例えば、

  • 敬体で書かれたビジネス文書のなかに常体の箇条書きを混ぜる
  • 地の文が常体の小説などのなかに敬体の台詞を混ぜる
  • 敬体で読み手に語りかけつつ、常体で本音を吐露するような狙いがある文章

これらのケースでは、文体を混在させることが効果的な演出になります。それぞれ例文を見ていきましょう。

例文5
●敬体で書かれたビジネス文書のなかに常体の箇条書きを混ぜる

『12か月のベランダ菜園』発売初週の店頭リサーチについて、以下のとおりご報告します。
1、近隣3書店の売上について
やまびこ書店においては園芸書の売上トップ3に入った。
※詳細は別紙参照
2、POPについて
平積み陳列が多い書店では使ってもらえず。サイズの改善が必要。
(以下略)

参考:『ゆとり社員ちゃん、文章力を鍛える。1 報告書の文章術。ビジネス文書にふさわしい文章の書き方』

導入文を「○○について、以下のとおりご報告します。」と敬体で書き、具体的な報告内容は常体で箇条書きにまとめることで、文書としての体裁を保ちながら要点を端的に伝えることができます。

例文6
●地の文が常体の小説などのなかに敬体の台詞を混ぜる

「大阪弁で言う『儲かりまっか』ってやつね」
「ぼ……ぼちぼちでんな?」
ことりはお決まりのフレーズで答えてみた。最近お忙しそうですね、まあまあですよ……という感じだろうか。

出典:『ゆとり社員ちゃん、会話術を学ぶ。3 「話題力」を身につけて雑談を楽しむ!』

三人称で語られる小説は、地の文を常体で統一してあることが多いです(一人称視点の場合は、説明的で語りかけるような敬体が使われることもあります)。椥辻夕子の『ゆとり社員ちゃんシリーズ』も、地の文は常体で統一しています。

しかし、常体で語られる地の文の合間に挿入される台詞は、話し言葉なのでキャラクターによっては当然敬体が混ざります。この例文のように、あえて「」でくくらずに地の文に連続して台詞や心の中の声を混ぜ込む場合もあるのです。

例文7
●敬体で読み手に語りかけつつ、常体で本音を吐露するような狙いがある文章

いつもの電車を逃した私は、このまま旅に出ることにしました。予定も計画もない、勝手気ままな一人旅です。終点までの片道切符を手にした今、声を大にして叫びたい。「ひゃっほー! 自由だ!」と。

「声を大にして叫びたいのです。」とするよりも、「叫びたい。」と常体で言い切った方が語り手である「私」の強い意志を感じさせます。続く本音を強調する効果もあります。

ブログやSNSなどでは、文体の統一を厳守することにこだわり過ぎずに自由に表現してもよいのではないでしょうか。文体が崩れるその隙に、書き手の人柄やキャラクターが垣間見えると私は思います。

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